経糸と緯糸が織りなすほっこりとした時間
「手織りでつくる小物入れ」講習会 レポート


織り機を使い、経糸(たていと)に一本一本緯糸(よこいと)を入れて織りあげていく「手織り」は、機械織りとは違い、素朴な風合いで、そこには作り手の気持ちが込められています。
この度、卓上手織り機をつかって、ちょっとしたお出かけや旅先に便利な小物入れをつくる講習会を開催しました。
「オルコット」というブランドで、手織りアイテムの制作・販売、教室の運営をされている中井智子先生に教わりながら、手間暇かけてつくる手仕事の心地よさ、懐かしさを体感いただく様子をお伝えします。

手織り機に、慣れ親しむ

手本があるわけではなく、自分の想いを自由に表現する「さをり織り」。講習会では、この「さをり織り」で小物入れを作ります。参加者全員が手織り機を触るのが初めて。まずは基本的な織り方の練習です。

手織り機のほぼ真ん中に位置するヘドルを使って、緯糸を編み込んでいきますが、ヘドルには羽がついており、羽の数でざっくりした編み目から繊細な編み目まで変えることができるそう。

織っているときに手織り機が動かないように、肘で織り機を両端から挟むようなイメージでスタンバイ。真ん中にあるヘドルを握り、ストッパーから外し、アップポジションとダウンポジションへの動かし方を学びます。ヘドルを上や下に動かすことで、経糸と緯糸の間に隙間が生まれ、そこに緯糸を通していくという仕組み。
その流れに慣れていただくための練習を行いました。
(※ヘドルとは経糸を一本ごとに上下させる道具。綜絖(そうこう)とも呼びます。)

色とりどりの、緯糸えらび

いよいよお好きな緯糸を選んでいただきます。目の前には、紙製や木製などの「シャトル」に巻いた緯糸が、かごいっぱいに並んでいます。種類・色・太さなどの違った糸を組み合わせて縒(よ)り合わせた糸(ファンシーヤーン)から出来ており、どれにしようかとなかなか決められない方も。
完成をイメージしながら、これ!という糸を決めます。実際に見る糸と、織ってみるとガラリと雰囲気が変わるのも、手織りの楽しさですね。
(※シャトルとは、織るときに経糸の間に緯糸を通すのに使われる道具)


心を込めて、織りすすめる

実際に選んだ緯糸を使って織っていきます。練習したように、ヘドルを上に置き、そこへ緯糸を右端から左端へ通し、ヘドルを手前にひきトントンします。次はヘドルを下に持っていき、経糸と緯糸の間にできた三角形のスペースに左から右へと緯糸を渡します。そしてヘドルを手前に引きトントンします。

この作業を繰り返し織物が出来上がっていきます。
分からなくなったときには、「へドルの位置は下の時は、緯糸は右から左へ、ヘドルの位置が上の時は、緯糸は左から右へ」と覚えておくのがポイント。そして、緯糸の通しはじめの部分と通し終わりの部分で約30度の角度をつけることや、緯糸を強くを引っ張りすぎないこと、ヘドルの力加減を左右平等にすることなど、注意点を学び、無心に織り続けます。

そして織っている緯糸がなくなったら次の緯糸を選びます。色の取り合わせで雰囲気もがらりと変わります。きらきらのラメや小さなリボン、ボアの付いたもの、3~4本の異素材の糸を束ねたもの、個性豊かな糸は見るだけでも楽しく、次はどの糸を選ぼうかなと楽しい時間が流れます。

小物入れに必要な全長50cmを目標に、個性豊かな織物が出来上がってきました。

手縫いで、仕上げる

50cmに到達すれば、肩ひもを通す部分を手縫いし、袋状になるように両端を縫います。そして、最後に紐を通せば完成です!

3時間かけて制作したご自身の小物入れに、皆様ご満足の様子。完成した作品を見せ合ったり写真を撮ったりと、ゆるりとした時間をお過ごしいただきました。

洗濯する場合は、エマールなどの洗剤で押し洗いをし、形を整えてから陰干しがおすすめと、アフターケアについても先生から教わりました。

一本一本を丁寧に織りあげてできた小物入れは、ひとつとして同じものはなく、それぞれに皆様の想いが織りこまれたもの。長くご愛用いただければ幸いです。次回は秋頃に、「手織りでスヌードつくり」講習会を予定しています。どうぞお楽しみに。

OLCOtT【オルコット】中井智子

2013年に織りに出会い習い始める。日本手芸普及協会プロフェッショナルコースを修了、指導員資格を取得。 その後、ヨーロッパ各地を旅する中で、織物や手工芸に触れ学び、独学で北欧や東欧の織りを研究し、数々の講師にも師事。 奥深い織りの世界の技術習得に取り組みながら、「日常に寄り添う織物」をコンセプトに作品を生み出している。

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